第52回理学療法士国家試験　午前問題66

胃液の分泌を促進するのはどれか。2つ選べ。

1. 胃壁の伸展
2. 胃内pHの低下
3. 交感神経の緊張
4. ガストリンの分泌
5. 十二指腸内への酸性内容物の流入

解答解説

正解は1．胃壁の伸展と4．ガストリンの分泌です。

胃液の分泌を促進する要因には、胃壁の機械的刺激やホルモン（ガストリン）の分泌があります。これらは胃酸やペプシノーゲンの分泌を刺激し、消化活動を活性化させます。

各選択肢の解説

1. 胃壁の伸展(正解）
   胃に食物が入ると、胃壁が伸展し、副交感神経が活性化して胃液分泌が促進されます。 この選択肢は正しいです。
2. 胃内pHの低下
   胃内pHが低下（酸性化）すると、胃液の過剰分泌を防ぐため、胃液分泌が抑制されます。この選択肢は誤りです。
3. 交感神経の緊張
   交感神経の緊張は消化活動を抑制します。胃液分泌も抑制されるため、この選択肢は誤りです。
4. ガストリンの分泌(正解）
   ガストリンは胃粘膜のG細胞から分泌されるホルモンで、胃液分泌を強力に促進します。 この選択肢は正しいです。
5. 十二指腸内への酸性内容物の流入
   十二指腸に酸性の内容物が流入すると、セクレチンが分泌され、胃液分泌が抑制されます。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

胃液分泌の調節は神経性（副交感神経）とホルモン性（ガストリンなど）によるものが主です。促進因子（胃壁の伸展、ガストリン）と抑制因子（胃内pH低下、十二指腸の酸性刺激）を整理して覚えると、試験でも対応しやすくなります。