第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題65

血液凝固因子はどれか。

  1. アルブミン
  2. トロンビン
  3. ヘモグロビン
  4. プラスミノゲン
  5. エリスロポエチン

解答解説

正解は2.トロンビンです。

トロンビン(thrombin)は、プロトロンビン(凝固因子II)が活性化されたもので、血液凝固過程の中心的な役割を果たします。トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変換し、血栓形成に寄与します。また、凝固因子の活性化を増幅する機能もあります。

各選択肢の解説

  1. アルブミン
    アルブミンは血漿中の主要なタンパク質で、主に浸透圧の維持や物質の運搬に関与します。血液凝固には関与しません。この選択肢は誤りです。
  2. トロンビン(正解)
    トロンビンは血液凝固因子として、フィブリン形成や凝固因子の活性化に重要です。 この選択肢が正解です。
  3. ヘモグロビン
    ヘモグロビンは赤血球中のタンパク質で、酸素の運搬に関与します。血液凝固とは無関係です。この選択肢は誤りです。
  4. プラスミノゲン
    プラスミノゲンは線溶系に関与する物質で、血栓を溶解する役割を持ちます。血液凝固因子ではありません。この選択肢は誤りです。
  5. エリスロポエチン
    エリスロポエチンは腎臓で産生されるホルモンで、赤血球の生成を促進します。血液凝固因子ではありません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

血液凝固因子(因子I~XIII)の役割とその活性化経路(内因系・外因系)を理解することが重要です。 トロンビンは凝固カスケードの中で中心的な役割を果たすため、試験でも頻出の内容です。他の血液成分との区別も正確に覚えておきましょう。