第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題54

第2中手骨底に付着する筋はどれか。

  1. 円回内筋
  2. 尺側手根屈筋
  3. 浅指屈筋
  4. 長掌筋
  5. 橈側手根屈筋

解答解説

正解は5.橈側手根屈筋です。

橈側手根屈筋(flexor carpi radialis)は前腕の屈筋群に属し、手関節の屈曲と外転(橈屈)を行う筋です。この筋は、第2中手骨底(場合によっては第3中手骨底も)に付着します。その作用により、手関節の外側(橈側)への動きに重要な役割を果たします。

各選択肢の解説

  1. 円回内筋
    円回内筋(pronator teres)は前腕の回内を担う筋で、橈骨に付着します。中手骨には付着しません。この選択肢は誤りです。
  2. 尺側手根屈筋
    尺側手根屈筋(flexor carpi ulnaris)は、手関節の屈曲と内転(尺屈)を担う筋で、第5中手骨底に付着します。この選択肢は誤りです。
  3. 浅指屈筋
    浅指屈筋(flexor digitorum superficialis)は、第2~5指の中節骨に付着し、指の屈曲を行います。中手骨には付着しません。この選択肢は誤りです。
  4. 長掌筋
    長掌筋(palmaris longus)は、手掌腱膜に付着し、手関節の屈曲を補助します。中手骨には付着しません。この選択肢は誤りです。
  5. 橈側手根屈筋(正解)
    橈側手根屈筋は、第2中手骨底に付着し、手関節の屈曲と外転に寄与します。 この選択肢が正解です。

ワンポイントアドバイス

手関節の動きに関連する筋の起始と停止部位を正確に理解することが重要です。 特に、手根屈筋と伸筋の付着部(中手骨、手根骨など)を覚えることで、筋の作用と解剖学的関係を把握しやすくなります。