第51回

第51回理学療法士国家試験 午前問題68

排卵を誘発するのはどれか。

  1. 黄体ホルモン上昇
  2. オキシトシン上昇
  3. 卵巣ホルモン低下
  4. 黄体形成ホルモン上昇
  5. 卵胞刺激ホルモン低下

解答解説

正解は4.黄体形成ホルモン上昇です。

排卵は、下垂体前葉から分泌される黄体形成ホルモン(LH:Luteinizing Hormone)の急激な上昇(LHサージ)によって誘発されます。LHサージは卵胞の成熟と排卵を引き起こし、その後、破れた卵胞は黄体へと変化します。

選択肢の解説

  1. 黄体ホルモン上昇
    誤りです。黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵後に黄体から分泌されるホルモンです。排卵の直接的な誘因ではありません。
  2. オキシトシン上昇
    誤りです。オキシトシンは主に子宮収縮や乳汁分泌に関与するホルモンであり、排卵には関与しません。
  3. 卵巣ホルモン低下
    誤りです。排卵直前には卵胞ホルモン(エストロゲン)の濃度が一時的に高まり、その後、LHサージが誘発されて排卵が起こります。卵巣ホルモンの低下は排卵誘発の条件ではありません。
  4. 黄体形成ホルモン上昇
    正解です。LHの急激な上昇(LHサージ)が、卵胞の破裂を引き起こし排卵を誘発します。この過程は、エストロゲン濃度の上昇に伴うフィードバック作用によって促進されます。
  5. 卵胞刺激ホルモン低下
    誤りです。卵胞刺激ホルモン(FSH)は、卵胞の成長を促すホルモンであり、排卵直前に一時的に濃度が増加することがあります。FSHの低下は排卵とは関係ありません。

ワンポイントアドバイス

排卵は、エストロゲン濃度の増加によりLHサージが引き起こされることで誘発されます。この一連のホルモン変動を理解することは、女性の生殖周期を学ぶ上で重要です。特に、LHの役割とその急激な上昇(サージ)が排卵に直結することを押さえましょう。