第51回

第51回理学療法士国家試験 午前問題58

消化器系について正しいのはどれか。

  1. 食道は気管の前方に位置する。
  2. 胃体の下端部を胃底という。
  3. 十二指腸は粘膜ヒダに富む。
  4. 空腸に続いて回腸がある。
  5. 横行結腸右端は下行結腸に連なる。

解答解説

正解は4.空腸に続いて回腸があるです。

小腸は十二指腸、空腸、回腸の順で続いており、空腸の後に回腸があります。回腸は空腸よりも粘膜ヒダが少なく、リンパ組織(パイエル板)が多い特徴があります。

選択肢の解説

  1. 食道は気管の前方に位置する。
    誤りです。食道は気管の後方に位置します。胸部で気管と並走しながら、横隔膜を通過して胃に続きます。
  2. 胃体の下端部を胃底という。
    誤りです。胃底は胃の上部に位置し、胃体の下端部は「幽門部」に続きます。胃底は噴門の上部にあたるドーム状の部分です。
  3. 十二指腸は粘膜ヒダに富む。
    誤りです。十二指腸の粘膜は平滑な部分も多く、粘膜ヒダが特に顕著なのは小腸の空腸や回腸です。ただし、十二指腸の一部には輪状ヒダが見られることがあります。
  4. 空腸に続いて回腸がある。
    正解です。小腸は十二指腸、空腸、回腸の順に構成されます。回腸は空腸よりも粘膜ヒダが少なく、腸間膜に近い部分で終末回腸として盲腸に連続します。
  5. 横行結腸右端は下行結腸に連なる。
    誤りです。横行結腸の右端は上行結腸に連続し、左端が下行結腸に連続します。この選択肢は左右が逆になっています。

ワンポイントアドバイス

消化器系の構造を覚える際は、器官の位置関係や順序を明確にイメージすることが大切です。特に小腸や大腸の部位の順序や特徴(粘膜ヒダの有無など)は頻出項目なのでしっかり整理しておきましょう。