Freudの発達論において、6~12歳ころに該当する発達段階を選びなさい。
- 感覚運動期
- 形式的操作期
- 性器期
- 潜在期
- 前操作期
解答解説
正解は 4.潜在期 です。
Freud(フロイト)の発達論では、人間の心理的な発達を「心理セクシュアル発達段階」として5つの段階に分類しています。それぞれの段階は、特定の身体部位や快楽に関連しており、適切に発達段階を経ることが精神的な健康に重要とされています。
- 口唇期(出生~1歳半ごろ)
主な快楽の源は口(吸う、噛むなど)にあります。授乳などの行動がこの時期の快楽の中心であり、依存や信頼感の発達に関連します。 - 肛門期(1歳半~3歳ごろ)
排泄行為を中心に快感を得る時期です。排泄をコントロールすることで、自立心や秩序感を発達させます。 - 男根期(3歳~6歳ごろ)
性差に関心を持つ時期であり、エディプス・コンプレックス(異性の親への愛着と同性の親への競争心)が特徴的です。この時期を適切に乗り越えることで、性役割の理解が形成されます。 - 潜在期(6歳~12歳ごろ)
潜在期は、Freudの発達論で6~12歳に該当する時期です。この時期は、性的な関心が抑制され、学習や社会的スキルの発達が優先されます。性的な興味が潜在化することから「潜在期」と呼ばれます。学校での学習や仲間関係が中心となり、社会性が育まれる重要な段階です。 - 性器期(12歳以降)
性器期は思春期以降に該当し、性的欲求が再び強まります。他者への性的関心や社会的責任感が発達し、成人としての社会的な役割を果たす準備が進む段階です。
その他の選択肢について:
- 感覚運動期
感覚運動期はFreudではなく、Piaget(ピアジェ)の認知発達理論における段階です。生後~2歳ごろを指し、感覚や運動を通じて環境と相互作用し、学習が進む段階です。Freudの理論には該当しません。 - 形式的操作期
形式的操作期もPiagetの理論における段階で、11歳以降を指します。抽象的な思考や論理的推論が可能になるのが特徴です。Freudの発達論の段階には含まれません。 - 性器期
性器期はFreudの発達論で12歳以降を指します。6~12歳ではなく、思春期以降に他者への性的な関心や社会的役割の発達が進む時期です。この選択肢は誤りです。 - 潜在期(正解)
潜在期は6~12歳ごろに該当し、性的な興味が一時的に抑制される段階です。この時期は、知識の習得や社会的スキルの向上が主な発達課題です。性的関心が潜在化する点が特徴で、この選択肢が正しいです。 - 前操作期
前操作期はPiagetの理論における段階で、2~7歳ごろを指します。この段階では、象徴的思考が発達し、言語やイメージを使った表現が進むことが特徴です。Freudの理論には該当しません。
ワンポイントアドバイス
Freudの発達論は「心理セクシュアル発達」に重点を置き、身体部位や快楽の変化が心の発達に与える影響を説明しています。一方、Piagetの発達理論は「認知発達」に焦点を当てています。試験ではこれらが混在することが多いので、理論の特徴や段階をしっかり区別して覚えておきましょう。特に潜在期(6~12歳)は、性的関心が抑えられるという点が試験対策上重要です。