遠城寺式乳幼児分析的発達検査において、つたい歩きをする時期に可能なのはどれか。
- 2語言える
- ボールを前に蹴る
- まねて直線を引く
- 積み木を2つ重ねる
- コップを自分で持って飲む
解答解説
正解は5.コップを自分で持って飲むです。
遠城寺式乳幼児分析的発達検査では、つたい歩きは平均して10か月ごろに見られる発達段階とされています。この時期は、手指の操作能力が発達し、自分でコップを持って飲むなどの動作が可能になります。一方で、他の選択肢にある行動は、より高い年齢の発達段階で可能になる行動です。
選択肢の解説
- 2語言える
誤りです。2語文(例:「ママ、行く」など)は、通常1歳半から2歳ごろに達成される言語発達の目安です。つたい歩きの段階(10か月ごろ)ではまだ達成されていません。 - ボールを前に蹴る
誤りです。ボールを蹴る動作は2歳ごろの粗大運動発達の指標です。つたい歩きの段階では、歩行動作そのものが発達途中であり、まだ実現できません。 - まねて直線を引く
誤りです。模倣で線を描く行動は約2歳半から3歳ごろに可能になる精細運動の発達指標です。この段階ではまだ手指の細かい操作能力が十分発達していません。 - 積み木を2つ重ねる
誤りです。積み木を2つ重ねる行動は、平均して1歳ごろに見られる行動で、つたい歩きの段階(10か月)ではまだ難しい場合が多いです。 - コップを自分で持って飲む
正解です。10か月ごろの乳幼児は、手指の操作能力が発達し始め、自分でコップを持って飲むことが可能になります。これは遠城寺式乳幼児分析的発達検査においても、つたい歩きの時期にみられる適切な行動とされています。
ワンポイントアドバイス
乳幼児の発達評価では、遠城寺式のように「運動」「社会性」「言語」などの分野別に発達段階を捉えることが重要です。それぞれの行動がどの時期に出現するかを把握しておくと、発達遅延のスクリーニングや介入計画に役立ちます。