第52回

第52回理学療法士国家試験 午前問題32

鵞足をつくるのはどれか。

  1. 大腿二頭筋
  2. 内側広筋
  3. 半腱様筋
  4. 腓腹筋
  5. ヒラメ筋

解答解説

正解は3.半腱様筋です。

鵞足(Pes Anserinus)は、膝関節の内側部にある腱の構造で、半腱様筋、縫工筋、薄筋の3つの筋腱が集合して形成されます。これらの筋腱は、膝関節の内側で脛骨近位部に付着し、膝の屈曲や内旋に寄与します。鵞足部位の炎症が鵞足炎の原因となることがあります。

各選択肢の解説

  1. 大腿二頭筋
    大腿二頭筋はハムストリングスの一部で、膝関節の屈曲や外旋を担います。ただし、鵞足には関与しません。この選択肢は誤りです。
  2. 内側広筋
    内側広筋は大腿四頭筋の一部であり、膝関節の伸展を担いますが、鵞足の形成には関与しません。この選択肢は誤りです。
  3. 半腱様筋(正解)
    半腱様筋は、鵞足を構成する3つの筋腱の1つです。 膝関節の屈曲および内旋に寄与する筋であり、この選択肢が正解です。
  4. 腓腹筋
    腓腹筋は下腿三頭筋を構成し、足関節の底屈や膝関節の屈曲に関与しますが、鵞足には含まれません。この選択肢は誤りです。
  5. ヒラメ筋
    ヒラメ筋も下腿三頭筋の一部で、足関節の底屈を担いますが、鵞足には関与しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

鵞足を構成する筋腱は、縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つであり、膝関節の屈曲と内旋に重要な役割を果たします。 鵞足炎や膝内側の痛みの原因として出題されることも多いため、付着部と機能を正確に理解しておきましょう。