杖のチェックアウトについて正しいのはどれか。
- ロフストランド杖の前腕支え位置は前腕近位1/3とする。
- T字杖の握りは肘関節が45度屈曲する位置とする。
- 松葉杖の脇当て位置は腋窩から15cm下方とする。
- 杖の長さは病態によらず同じ方法で決める。
- 杖先ゴムの状態確認は年に1回行う。
解答解説
正解は1.ロフストランド杖の前腕支え位置は前腕近位1/3とするです。
ロフストランド杖は、前腕部分にカフが付いた杖で、カフの位置は前腕の近位1/3、すなわち肘に近い部分に装着するのが正しい位置です。この位置にカフを設定することで、杖の支持性が高まり、適切な動作が可能になります。
各選択肢の解説
- ロフストランド杖の前腕支え位置は前腕近位1/3とする。(正解)
カフの位置を前腕近位1/3に設定することで、動作の安定性と安全性が向上します。 これが正しい設定方法であり、この選択肢が正解です。 - T字杖の握りは肘関節が45度屈曲する位置とする。
T字杖の握り位置は、肘関節が20~30度屈曲する位置が適切です。45度では肘が過度に屈曲し、使用時の負担が増大します。この選択肢は誤りです。 - 松葉杖の脇当て位置は腋窩から15cm下方とする。
松葉杖の脇当ては、腋窩から2~3cm下方に設定します。15cm下方では支えが不安定になり、使用者に危険が及ぶ可能性があります。この選択肢は誤りです。 - 杖の長さは病態によらず同じ方法で決める。
杖の長さは使用者の身長や病態に応じて個別に調整します。すべての患者に同じ設定を行うことは誤りです。この選択肢は誤りです。 - 杖先ゴムの状態確認は年に1回行う。
杖先ゴムは摩耗しやすく、滑り止めの効果が低下するため定期的に確認が必要です。年に1回では不十分であり、もっと頻繁に確認することが推奨されます。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
杖や松葉杖の適切な設定は、使用者の安全性とリハビリ効果に直結します。肘の屈曲角度、カフや脇当ての位置、杖先ゴムの状態を定期的にチェックし、個々の患者に適した調整を行うことが重要です。試験では基本的な設定基準を正確に覚えましょう。