フレイルの説明で正しいのはどれか。
- サルコペニアと関連がある。
- 体重は増加している者が多い。
- 虚弱高齢者とは区別される病態を有する。
- 地域在住高齢者での該当者は2%程度である。
- 精神的な活力の低下は判断の要素に含まれない。
解答解説
正解は1.サルコペニアと関連があるです。
フレイルとは、高齢者における心身の予備能力低下により、ストレスへの適応力が低下した状態を指します。サルコペニア(筋肉量や筋力の低下)はフレイルの一因であり、フレイルとの関連が非常に強いとされています。身体的な要素だけでなく、精神的・社会的な側面も含む総合的な状態です。
各選択肢の解説
- サルコペニアと関連がある。(正解)
フレイルの身体的要素には、サルコペニアが含まれています。 筋肉量や筋力の低下がフレイルの進行を加速し、身体機能や活動量の低下を招くため、この選択肢は正しいです。 - 体重は増加している者が多い。
フレイルでは体重減少が診断基準の1つとされており、特に意図しない体重減少が見られることが特徴的です。この選択肢は誤りです。 - 虚弱高齢者とは区別される病態を有する。
フレイルは「虚弱高齢者」と同義であり、特別に区別される病態ではありません。この選択肢は誤りです。 - 地域在住高齢者での該当者は2%程度である。
フレイルの有病率は高齢者で10~20%程度とされており、2%は過小評価です。この選択肢は誤りです。 - 精神的な活力の低下は判断の要素に含まれない。
精神的活力(例:意欲の低下や抑うつ)は、フレイルの社会的・心理的要素として重要な判断基準に含まれます。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
フレイルの診断基準は、①体重減少、②筋力低下、③疲労感、④歩行速度低下、⑤身体活動量低下の5項目が挙げられます。また、身体的要素に加え、精神的・社会的側面の低下も含むため、総合的な視点で評価する必要があります。サルコペニアとの関連性を正確に理解しておきましょう。