右人工股関節置換術(後方侵入)後の患者の靴下の着脱動作として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 図1
- 図2
- 図3
- 図4
- 図5
解答解説
正解は2.図2と4.図4です。
人工股関節置換術(後方侵入)後では、股関節脱臼を防ぐために屈曲・内転・内旋を避ける動作が重要です。靴下の着脱においても、術後の脱臼リスクを回避するための姿勢や補助具の使用が推奨されます。図2と図4はその原則に従っています。
各選択肢の解説
- 図1
図1では患者が深く前屈しており、股関節が90度以上屈曲しています。この動作は脱臼リスクを高めるため、人工股関節置換術後には避けるべきです。 - 図2(正解)
図2では足を膝の上に載せて靴下を着脱しています。この方法では股関節の屈曲角度が小さく、脱臼リスクを回避できます。この選択肢は正しいです。 - 図3
図3では股関節が内転しているため、人工股関節置換術後には不適切です。股関節脱臼のリスクが高まるため、避けるべき動作です。 - 図4(正解)
図4では補助具(リーチャー)を用いて靴下を着脱しています。この方法では股関節を屈曲させずに行えるため、術後の安全な動作です。この選択肢は正しいです。 - 図5
図5では患者が床に座り、股関節を深く屈曲させています。この姿勢は股関節脱臼のリスクが高いため、人工股関節置換術後には避けるべきです。
ワンポイントアドバイス
人工股関節置換術(後方侵入)後の基本的な禁忌動作は、股関節の屈曲90度以上、内旋、内転です。 術後リハビリでは、安全な補助具の活用や動作指導が重要です。患者に具体的な禁忌動作を示し、安全な生活指導を徹底しましょう。