距骨上面の高さにおける足関節部と下腿筋との位置関係を図に基づいて答える問題です。次の選択肢から、正しいものを選びなさい。
- ① 長腓骨筋
- ② 前脛骨筋
- ③ 長指伸筋
- ④ 後脛骨筋
- ⑤ 第3腓骨筋
解答解説
正解は 2.② 前脛骨筋 です。
図で示された②の位置は、距骨の上面に近く、足関節前面の正中付近にある筋です。この部位には、主に前脛骨筋が位置します。前脛骨筋は下腿前面の深層にあり、足関節の背屈と内反に関与します。
各選択肢の解説
- ① 長腓骨筋
長腓骨筋は外側下腿筋で、腓骨頭から始まり、外果の後ろを通ります。足関節外側で足底に向かうため、図中の①の位置には該当しません。 - ② 前脛骨筋(正解)
前脛骨筋は下腿の前面に位置し、主に足関節の背屈と内反を行います。この筋肉は距骨の上面付近で確認できるため、図中の②の位置が正しいです。 - ③ 長指伸筋
長指伸筋は下腿の前面に位置しますが、足の外側で腱が広がり、足趾伸展を補助します。図中の③の位置は距骨の下部に近く、長指伸筋とは一致しません。 - ④ 後脛骨筋
後脛骨筋は下腿後面の深層に位置し、足関節の底屈と内反を行います。この筋肉は内果の後方を通過するため、図中の④の位置は後脛骨筋の走行とは一致しません。 - ⑤ 第3腓骨筋
第3腓骨筋は長指伸筋の外側にある小さな筋で、外側の背屈に関与します。腓骨外側を通るため、図中の⑤の位置とは一致しません。
ワンポイントアドバイス
前脛骨筋は足関節背屈の主要筋であり、内反も行う重要な筋肉です。距骨上面の近くを通るため、位置関係を正確に理解しておきましょう。また、前脛骨筋の触診では、足関節を背屈させた際に下腿前面で明瞭に確認できます。この位置関係の理解は、足関節障害や装具の適合にも役立つため覚えておきましょう。