Guillain-Barré 症候群でみられにくいのはどれか。
- 誤嚥
- 運動時痛
- 温痛覚脱失
- 起立性低血圧
- 拘束性換気障害
解答解説
正解は3.温痛覚脱失です。
Guillain-Barré症候群(GBS)は、末梢神経の脱髄または軸索障害による急性発症の多発ニューロパチーであり、主に運動神経が障害されます。感覚神経障害も一部認められますが、温痛覚脱失のような明確な感覚喪失は稀です。一方、運動機能障害、自律神経症状、呼吸機能障害などはGBSの特徴的な症状としてよく見られます。
選択肢の解説
- 誤嚥
GBSでは、脳神経の障害が進行すると嚥下機能が低下し、誤嚥が生じることがあります。特に球麻痺が出現すると、誤嚥のリスクが高まります。この選択肢はGBSで見られる症状です。 - 運動時痛
GBSでは筋力低下に伴い、四肢の運動時に痛みを訴えることがあります。また、神経根の炎症により腰背部痛を訴える患者も少なくありません。この選択肢はGBSで見られる症状です。 - 温痛覚脱失
GBSでは感覚異常はあるものの、温痛覚の脱失は一般的ではありません。GBSは感覚神経よりも運動神経が主に障害されるため、この選択肢が正解です。 - 起立性低血圧
GBSでは自律神経障害が認められることがあり、その一症状として起立性低血圧が現れることがあります。この選択肢はGBSで見られる症状です。 - 拘束性換気障害
呼吸筋麻痺が進行することで拘束性換気障害が発生し、人工呼吸器管理が必要になる場合もあります。この選択肢はGBSで見られる症状です。
ワンポイントアドバイス
Guillain-Barré症候群では、運動神経の障害が主体であり、感覚神経障害は比較的軽度です。また、自律神経症状(起立性低血圧や頻脈など)や呼吸筋麻痺が発症することがあります。温痛覚脱失は稀であるため、GBSの特徴的な症状を正確に理解し、試験問題に応用できるようにしましょう。