CRPS複合性局所痛症候群に関連するのはどれか。
- Dupuytren拘縮
- Volkmann拘縮
- Sudeck骨萎縮
- 無腐性壊死
- 異所性骨化
解答解説
正解は3.Sudeck骨萎縮です。
CRPS(複合性局所痛症候群)は、外傷や手術などの後に、持続する疼痛、腫脹、皮膚の変化、運動障害が発生する疾患です。その合併症として、Sudeck骨萎縮が知られています。これは、骨の局所的な萎縮が認められる状態で、CRPSの典型的な特徴の一つです。
各選択肢の解説
- Dupuytren拘縮
誤り。Dupuytren拘縮は手掌腱膜が肥厚・短縮し、指が屈曲したまま伸展できなくなる疾患で、CRPSとは関係ありません。 - Volkmann拘縮
誤り。Volkmann拘縮は前腕や手の筋肉が虚血により壊死を起こし、筋拘縮を生じる状態です。これもCRPSとは無関係です。 - Sudeck骨萎縮
正解。CRPSに関連する骨萎縮の一形態で、初期には骨の脱灰や萎縮が見られます。慢性的な痛みや腫脹が続き、X線画像で診断されます。 - 無腐性壊死
誤り。無腐性壊死(大腿骨頭壊死など)は、骨への血流不足が原因で発生する疾患で、CRPSと直接の関連はありません。 - 異所性骨化
誤り。異所性骨化は外傷や手術後に軟部組織内で骨形成が起こる状態であり、CRPSの典型的な病態ではありません。
ワンポイントアドバイス
CRPSの特徴を整理しておきましょう:
- 症状:持続的な疼痛、皮膚温の変化、腫脹、筋力低下、骨萎縮(Sudeck骨萎縮)。
- 分類:外傷が明確なCRPS-I(以前の反射性交感神経性ジストロフィー)と、神経損傷があるCRPS-II(以前のカウザルギー)。
- 治療:リハビリテーション、疼痛管理、交感神経遮断療法。
早期診断と治療が予後に重要な影響を与える疾患です。