第51回

第51回理学療法士国家試験 午前問題23

健常者で最も歩行率が大きいのはどれか。

  1. 5歳
  2. 10歳
  3. 20歳
  4. 40歳
  5. 80歳

解答解説

正解は1.5歳です。

歩行率(cadence)とは、単位時間あたりの歩数を指します。通常、歩行率は年齢によって変化し、小児期(特に5歳頃)は体格が小さく歩幅が短いため、歩行率が最も高い特徴があります。一方で、成長に伴い歩幅が大きくなるため、歩行率は減少します。加齢による歩幅の減少や歩行速度の低下により、80歳では歩行率が再び増加することがありますが、5歳の歩行率には及びません。

選択肢の解説

  1. 5歳
    5歳児は体格が小さく歩幅が短いため、単位時間あたりの歩数が多くなります。したがって、最も歩行率が高い年齢に該当します。この選択肢が正解です。
  2. 10歳
    10歳では体格の成長に伴い歩幅が拡大するため、5歳時と比べて歩行率は低下します。ただし、成人よりも高い歩行率を示します。この選択肢は誤りです。
  3. 20歳
    20歳では歩幅がさらに広がり、歩行が効率的になるため、歩行率は減少します。健常な成人では、通常、1分間あたり約100~120歩程度の歩行率です。この選択肢は誤りです。
  4. 40歳
    40歳では歩行率は20歳とほぼ同等か若干低下する程度です。歩幅や歩行効率は維持されており、5歳時よりも歩行率は低いです。この選択肢は誤りです。
  5. 80歳
    80歳では歩幅が短くなり、歩行速度の低下を補うために歩行率が増加することがありますが、歩行速度自体が低下しているため、5歳ほどの歩行率には達しません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

歩行率は歩幅や歩行速度と密接に関連しており、成長や加齢に応じて変化します。試験では、年齢による歩行特性(歩幅、歩行速度、歩行率)の変化を理解しておくことが重要です。特に小児や高齢者の特徴的な歩行パターンを覚えておきましょう。