体温の調節機構で正しいのはどれか。
- 体温の調節中枢は間脳にある。
- 体温は午前より午後の方が低い。
- 精神性発汗によって体温は上昇する。
- 体温が上昇すると骨格筋は収縮する。
- 甲状腺ホルモンは熱生産を低下させる。
解答解説
正解は「1」です。
体温の調節中枢は間脳の視床下部にあります。視床下部は、体温上昇時には発汗や末梢血管の拡張を促進し、体温下降時には骨格筋の収縮(ふるえ)や代謝亢進を引き起こして体温を一定に保つ機能を担っています。他の選択肢は誤りです。
選択肢ごとの解説
- 体温の調節中枢は間脳にある。
正解です。 視床下部(間脳)は体温調節中枢であり、温度受容器からの情報に基づき、発汗、血流、代謝などを調節します。 - 体温は午前より午後の方が低い。
誤りです。正常な日内変動では、体温は通常午前中が低く、午後に高くなります。 - 精神性発汗によって体温は上昇する。
誤りです。精神性発汗は主に手のひらや足裏で発生し、体温の調節には関与しません。体温上昇に直接影響を与えるわけではありません。 - 体温が上昇すると骨格筋は収縮する。
誤りです。骨格筋の収縮(ふるえ発熱)は、体温が低下した際に熱産生を増やすための反応です。体温上昇時には骨格筋は収縮しません。 - 甲状腺ホルモンは熱生産を低下させる。
誤りです。甲状腺ホルモンは基礎代謝を促進し、熱生産を増加させます。甲状腺機能亢進症では体温上昇、機能低下症では体温低下がみられます。
ワンポイントアドバイス
体温調節の中心は視床下部であることを確実に覚えておきましょう。また、体温の日内変動、代謝ホルモン(甲状腺ホルモンやカテコールアミン)の影響、骨格筋の役割(ふるえ発熱)などを整理して理解することが試験対策に役立ちます。