骨格筋の筋張力で正しいのはどれか。
- 全張力と静止張力の和が活動張力となる。
- 活動張力は筋長が長くなるほど大きくなる。
- 求心性運動では速度が速いほど最大筋張力が大きい。
- 筋張力が一定の場合、短縮速度は負荷が小さいほど速い。
- 求心性運動は遠心性運動より大きな筋張力を発揮することができる。
解答解説
正解は「4」です。
筋張力が一定の場合、筋肉の短縮速度は負荷が小さいほど速くなります。これはヒルの筋収縮特性に基づく基本的な生理学的原則であり、筋張力-速度関係の法則を示しています。他の選択肢は筋張力の特性についての誤解が含まれています。
選択肢ごとの解説
- 全張力と静止張力の和が活動張力となる。
誤りです。正しい関係は「全張力 = 静止張力 + 活動張力」です。活動張力は筋収縮による力であり、静止張力は筋が伸ばされた際の弾性力を指します。 - 活動張力は筋長が長くなるほど大きくなる。
誤りです。筋長が長すぎるとアクチンとミオシンの重なりが減少し、活動張力は逆に低下します。活動張力は筋長が適正な範囲にあるとき(最適筋長)で最大となります。 - 求心性運動では速度が速いほど最大筋張力が大きい。
誤りです。求心性運動(短縮性収縮)では、短縮速度が速くなるほど筋張力は低下します。 - 筋張力が一定の場合、短縮速度は負荷が小さいほど速い。
正解です。 負荷が小さいほど筋が短縮する速度は速くなり、負荷が大きいほど短縮速度は遅くなるという関係があります。 - 求心性運動は遠心性運動より大きな筋張力を発揮することができる。
誤りです。遠心性運動(伸張性収縮)では、求心性運動(短縮性収縮)より大きな筋張力を発揮することが可能です。
ワンポイントアドバイス
筋張力の特性を理解するためには、筋長-張力関係や筋張力-速度関係を正確に把握することが重要です。特に、遠心性運動が求心性運動より大きな張力を発揮する点や、最適筋長の概念を押さえることが試験対策に有効です。