近位尿細管における再吸収率が最も高いのはどれか。
- 水
- グルコース
- 水素イオン
- クレアチニン
- ナトリウムイオン
解答解説
正解は「2」です。
近位尿細管における再吸収率が最も高いのはグルコースです。正常な腎機能では、尿中にグルコースが排泄されないよう、ほぼ100%が近位尿細管で再吸収されます。再吸収はナトリウム依存性の輸送体(SGLT)を介して行われます。他の物質も再吸収されますが、グルコースほど高率ではありません。
選択肢ごとの解説
- 水
水は近位尿細管で約60~70%が再吸収されますが、100%ではありません。主にナトリウムイオンの再吸収に伴う浸透圧勾配によって再吸収されます。 - グルコース
正解です。 グルコースは近位尿細管でほぼ100%再吸収されます。ただし、血糖値が腎閾値(約180 mg/dL)を超える場合には、再吸収能力が飽和し、尿中に排泄されることがあります。 - 水素イオン
水素イオンは再吸収されず、むしろ尿細管に分泌されることが多いです。したがって、再吸収率は非常に低いです。 - クレアチニン
クレアチニンは再吸収されません。一部は尿細管に分泌されるため、再吸収率は0%です。 - ナトリウムイオン
ナトリウムイオンは近位尿細管で約60~70%が再吸収されますが、100%ではありません。再吸収は主に能動輸送を介して行われます。
ワンポイントアドバイス
近位尿細管では、多くの物質が再吸収されますが、グルコースの再吸収率(ほぼ100%)が最も高いことを覚えておきましょう。また、水やナトリウムイオンの再吸収率(約60~70%)との違いも試験対策として押さえておくと役立ちます。