関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しい方法はどれか。
- 肩甲帯屈曲
- 肩屈曲
- 肩外旋
- 肘屈曲
- 前腕回外
解答解説
正解は4.肘屈曲です。
肘屈曲の関節可動域測定法は、肩を中立位に保ち、上腕を体幹に沿わせた状態で前腕を動かして測定します。肘屈曲の最大可動域は通常135~150度です。この図では、肩関節や体幹が固定されており、正確な方法で肘屈曲が測定されています。
選択肢の解説
- 肩甲帯屈曲
肩甲帯屈曲の測定では、肩甲骨の動きや胸部の動きが含まれないように固定する必要があります。しかし、この図では肩甲骨の固定が不十分であり、正確な測定法とは言えません。 - 肩屈曲
肩屈曲の測定では体幹をしっかりと固定し、肩関節のみの動きを測定する必要があります。この図では体幹の固定が不十分で、代償動作が入りやすい状況になっています。そのため正しい測定法ではありません。 - 肩外旋
肩外旋の測定では、肘を90度に屈曲した状態で上腕を体幹に固定し、肩関節の外旋運動を測定します。しかし、この図では肩の固定が不十分であり、代償動作が発生する可能性が高い測定方法です。 - 肘屈曲
肘屈曲の測定法は、肩を中立位に保ちながら上腕を固定して行います。この図では上腕が適切に固定され、前腕が動いているため、正しい測定方法です。 - 前腕回外
前腕回外の測定では、上腕を固定し、肘を90度屈曲させた状態で回外運動を測定します。この図では上腕の固定が不十分であり、正確な測定法ではありません。
ワンポイントアドバイス
関節可動域測定では、測定する関節以外の部位を適切に固定することが重要です。代償動作を防ぐため、周辺関節や体幹の動きをコントロールする習慣をつけましょう。また、測定基準を理解し、解剖学的位置や正常な可動域を覚えておくと試験対策に役立ちます。