ベンゾジアゼピン系睡眠薬の依存について正しいのはどれか。
- 中高年者にはみられない。
- 身体依存は形成されない。
- 離脱症状としてせん妄がある。
- 常用量であれば依存は形成されない。
- 作用時間の長い薬剤の方が依存を形成しやすい。
解答解説
正解は3です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の長期使用後に中止すると、離脱症状としてせん妄、振戦、不安、不眠などが現れることがあります。 特に高齢者では、せん妄が顕著になることが多く、注意が必要です。
選択肢の解説
- 中高年者にはみられない。
誤りです。 中高年者は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬の依存を形成するリスクが高い群に含まれます。特に高齢者では薬物の代謝・排泄が遅く、副作用が強く出やすいです。 - 身体依存は形成されない。
誤りです。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬では、身体依存と精神依存の両方が形成される可能性があります。身体依存では離脱症状が現れやすいです。 - 離脱症状としてせん妄がある。
正しい記述です。 ベンゾジアゼピン系薬物の離脱症状として、せん妄や不安、不眠、振戦、けいれん発作などが現れることがあります。これらの症状は使用量が多いほど、使用期間が長いほど発生しやすくなります。 - 常用量であれば依存は形成されない。
誤りです。 常用量であっても、長期間使用すると依存を形成する可能性があります。そのため、原則として短期間の使用が推奨されています。 - 作用時間の長い薬剤の方が依存を形成しやすい。
誤りです。 作用時間が短い薬剤(短時間型・超短時間型)の方が依存を形成しやすいとされています。これらの薬剤では、服用間隔が短くなりやすく、依存に繋がる可能性があります。
ワンポイントアドバイス
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、依存性と離脱症状が問題となる薬剤です。特に、高齢者では離脱症状としてせん妄が生じるリスクがあるため、慎重に使用する必要があります。依存を予防するためには、できるだけ短期間・最小有効量で使用することが重要です。