Guillain-Barré症候群について正しいのはどれか。
- 50%以上で再発する。
- 脱髄型と軸索型がある。
- アルコール多飲が原因である。
- ビタミンB1欠乏によって起こる。
- 歩行可能まで回復する症例は25%以下である。
解答解説
正解は2です。
Guillain-Barré症候群(GBS)は、急性の末梢神経障害で、病態によって脱髄型と軸索型の2種類に分類されます。 脱髄型(急性炎症性脱髄性多発神経炎、AIDP)は欧米で多く、日本や中国では軸索型(急性運動軸索ニューロパチー、AMAN)の頻度が高いとされています。
選択肢の解説
- 50%以上で再発する。
誤りです。 Guillain-Barré症候群の再発率は約5%程度であり、50%以上で再発することはありません。 - 脱髄型と軸索型がある。
正しい記述です。 GBSは、免疫反応が原因で末梢神経の脱髄や軸索障害を引き起こします。脱髄型(AIDP)は神経の髄鞘が障害されるのに対し、軸索型(AMAN)は軸索自体が直接障害されます。 - アルコール多飲が原因である。
誤りです。 Guillain-Barré症候群の多くは先行感染(例:カンピロバクター・ジェジュニ感染)に続発します。アルコール多飲は直接的な原因ではありません。 - ビタミンB1欠乏によって起こる。
誤りです。 ビタミンB1欠乏はウェルニッケ脳症や脚気の原因であり、Guillain-Barré症候群とは関係ありません。 - 歩行可能まで回復する症例は25%以下である。
誤りです。 Guillain-Barré症候群の多くの患者は、適切な治療により数ヶ月から1年以内に歩行可能まで回復します。約80%の患者が6ヶ月以内に機能を回復します。
ワンポイントアドバイス
Guillain-Barré症候群は、急性の進行性対称性四肢麻痺、先行感染(特にカンピロバクター感染)が特徴です。病態は脱髄型と軸索型に分類され、それぞれの特徴や予後の違いを理解することが試験対策に役立ちます。