第59回

第53回理学療法士国家試験 午前問題89

Lewy小体型認知症に伴うことが多いのはどれか。

  1. 幻視
  2. 失語症
  3. 高血圧
  4. 聴覚障害
  5. 入眠障害

解答解説

正解は1です。

Lewy小体型認知症(DLB)では、幻視が特徴的な症状として頻繁に見られます。 特に、具体的で詳細な視覚的な幻覚(例:人や動物をはっきりと見る)が診断の重要なポイントとなります。

選択肢の解説

  1. 幻視
    正しい記述です。 Lewy小体型認知症の患者の多くに視覚的な幻視が見られます。特に鮮明な幻覚が特徴であり、診断の参考となります。
  2. 失語症
    誤りです。 失語症は、アルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症で見られることが多く、Lewy小体型認知症の主要な症状ではありません。
  3. 高血圧
    誤りです。 高血圧は認知症のリスク因子の一つですが、Lewy小体型認知症に特異的な症状ではありません。
  4. 聴覚障害
    誤りです。 聴覚障害は加齢や耳の疾患に関連することが多く、Lewy小体型認知症の特徴的な症状ではありません。
  5. 入眠障害
    誤りです。 Lewy小体型認知症では、入眠障害よりもレム睡眠行動障害(夢の内容に応じた動作を取る)などの睡眠異常が特徴的です。

ワンポイントアドバイス

Lewy小体型認知症の主要な特徴には、幻視、認知機能の変動、パーキンソニズム、レム睡眠行動障害があります。特に幻視はこの疾患を他の認知症と区別する重要なポイントです。また、抗精神病薬に対する過敏性が強いことも診断における重要な手がかりです。を覚えておくことが重要です。