第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題13

図に示す両側支柱付き長下肢装具について正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 外側支柱の高さは大転子から6cm下にする。
  2. 膝継手はオフセット式である。
  3. 下腿半月の位置は膝関節裂隙から2cm下にする。
  4. 足継手はダブルクレンザックである。
  5. 短下肢装具へと変更可能である。

解答解説

正解は4. 足継手はダブルクレンザックである5. 短下肢装具へと変更可能であるです。

解説

この装具は、両側支柱付き長下肢装具で、主に下肢の安定性と支持を目的としています。設計や調整においては以下のようなポイントがあります。

  • 4. 足継手はダブルクレンザックである
    ダブルクレンザック継手は、足関節の屈曲と伸展の動きを制御し、支持性と機能性を両立させるために用いられる一般的な構造です。この装具にも使用されています。
  • 5. 短下肢装具へと変更可能である
    長下肢装具は構造を調整することで、短下肢装具へ変更することが可能です。特にリハビリテーションの進行に応じて変更することがあります。

各選択肢の解説

  1. 外側支柱の高さは大転子から6cm下にする
    支柱の高さは一般的に大転子の高さに合わせますが、「6cm下」という具体的な数値は誤りです。
  2. 膝継手はオフセット式である
    オフセット式膝継手は、膝関節の後方に軸を設置する形式で、装具全般で必ず使用されるわけではありません。この装具には採用されていない場合もあります。
  3. 下腿半月の位置は膝関節裂隙から2cm下にする
    下腿半月の位置は膝関節裂隙に合わせるのが基本であり、「2cm下」という数値は不正確です。
  4. 足継手はダブルクレンザックである
    正しい選択肢です。足関節の動きを制御するために採用されています。
  5. 短下肢装具へと変更可能である
    正しい選択肢です。患者の状態や必要に応じて変更可能な構造が一般的です。

ワンポイントアドバイス

長下肢装具の構造や調整は、患者の体型や歩行状態に応じて細かく設計されます。膝継手や足継手の種類、支柱の高さなどは理解しておくべき重要なポイントです。ダブルクレンザック継手や装具の変更可能性は頻出事項のため、必ず押さえましょう。