非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の副作用として正しいのはどれか。
- 胃潰瘍
- 低血糖
- 多幸感
- 骨粗鬆症
- 中心性肥満
解答解説
正解は1です。
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の主な副作用は胃潰瘍や胃炎などの消化管障害です。NSAIDsはシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、胃粘膜の保護に必要なプロスタグランジンの産生を減少させることで、胃酸分泌の増加や粘液分泌の低下を引き起こします。
選択肢の解説
- 胃潰瘍
正しい記述です。 NSAIDsは胃粘膜の防御因子であるプロスタグランジンを減少させるため、胃潰瘍や胃炎のリスクが高まります。この副作用は特に高齢者や胃腸疾患の既往がある人で注意が必要です。 - 低血糖
誤りです。 NSAIDsには低血糖を引き起こす作用はありません。低血糖はインスリンや経口血糖降下薬などの副作用として知られています。 - 多幸感
誤りです。 NSAIDsには多幸感を引き起こす作用はありません。この作用はモルヒネやコデインなどのオピオイド系薬剤に関連します。 - 骨粗鬆症
誤りです。 骨粗鬆症はNSAIDsではなく、ステロイド(グルココルチコイド)の長期使用による副作用として知られています。 - 中心性肥満
誤りです。 中心性肥満もステロイドの副作用であり、NSAIDsには関連しません。
ワンポイントアドバイス
NSAIDsの副作用には消化管障害(胃潰瘍や胃炎)、腎機能障害、血小板凝集抑制が代表的です。消化管障害を予防するため、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の併用が推奨される場合があります。特に高齢者や基礎疾患を有する患者では、副作用のリスクに注意が必要です。