第53回理学療法士国家試験　午後問題75

正常細胞と比較したときの悪性腫瘍細胞の特徴はどれか。

1. 増殖が遅い。
2. 分化の程度は低い。
3. 染色体異常は少ない。
4. 核分裂の頻度は少ない。
5. 核/細胞質比は小さい。

解答解説

正解は2. 分化の程度は低いです。

解説

悪性腫瘍細胞は正常細胞と比較して以下のような特徴を示します。以下に各選択肢を検討します。

1. 増殖が遅い
   悪性腫瘍細胞は正常細胞よりも早い速度で増殖します。そのため、不適切です。
2. 分化の程度は低い
   悪性腫瘍細胞は正常な組織の特徴を失い、未分化な状態を保つことが多いです。これが悪性腫瘍の重要な特徴であり、適切です。
3. 染色体異常は少ない
   悪性腫瘍細胞では遺伝子の変異や染色体異常が多発しています。正常細胞よりも異常が多いため、不適切です。
4. 核分裂の頻度は少ない
   悪性腫瘍細胞では核分裂が頻繁に起こります。これは腫瘍の増殖の特徴の一つであり、不適切です。
5. 核/細胞質比は小さい
   悪性腫瘍細胞では核が大きく、核/細胞質比が大きいことが特徴です。そのため、不適切です。

ワンポイントアドバイス

悪性腫瘍細胞の重要な特徴として、「未分化」「染色体異常の増加」「核/細胞質比の増加」「高速な増殖」が挙げられます。腫瘍学の基本的な知識としてこれらの特徴を押さえておきましょう。