第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題64

抗体を産生するのはどれか。

  1. 好酸球
  2. 好中球
  3. 好塩基球
  4. 形質細胞
  5. マクロファージ

解答解説

正解は4です。

形質細胞(プラズマ細胞)はBリンパ球が分化した細胞で、抗体(免疫グロブリン)を産生します。形質細胞は主に病原体に対する特異的な免疫応答で重要な役割を果たします。他の選択肢は抗体産生には直接関与しません。

選択肢の解説

  1. 好酸球
    誤りです。 好酸球は寄生虫感染やアレルギー反応に関与する顆粒球で、抗体産生の役割はありません。
  2. 好中球
    誤りです。 好中球は細菌感染の防御に重要な役割を果たす白血球で、病原体の貪食(食べて除去する)に特化していますが、抗体を産生する機能はありません。
  3. 好塩基球
    誤りです。 好塩基球はアレルギー反応においてヒスタミンの分泌などに関与しますが、抗体の産生には関わりません。
  4. 形質細胞
    正しい記述です。 Bリンパ球が活性化されて形質細胞に分化し、抗体を産生します。この抗体が病原体を認識し、中和や除去を行います。
  5. マクロファージ
    誤りです。 マクロファージは貪食作用により病原体や異物を取り除きますが、抗体を産生する機能はありません。

ワンポイントアドバイス

抗体産生の流れを理解することが重要です。Bリンパ球が抗原に反応して活性化し、形質細胞に分化して抗体を産生します。また、抗体の役割(中和、オプソニン化、補体活性化)も併せて覚えておきましょう。