第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題53

外側腋窩隙を構成する筋はどれか。

  1. 棘上筋
  2. 棘下筋
  3. 広背筋
  4. 大円筋
  5. 肩甲下筋

解答解説

正解は4です。

解説

外側腋窩隙は、腋窩の構造の一部であり、いくつかの筋によって構成されています。これにより神経や血管の通り道が形成されます。それぞれの筋について説明します。

  1. 棘上筋
    誤りです。
    棘上筋は肩甲骨上部に位置し、肩関節の外転に関与しますが、腋窩隙には関与しません。
  2. 棘下筋
    誤りです。
    棘下筋は肩甲骨の背面に位置し、肩関節の外旋を補助する筋ですが、腋窩隙の構造には含まれません。
  3. 広背筋
    誤りです。
    広背筋は体幹から上肢へとつながる大きな筋で、腋窩の下部を構成しますが、外側腋窩隙には直接関与しません。
  4. 大円筋
    正しいです。
    大円筋は外側腋窩隙の下縁を構成する重要な筋です。この隙間は大円筋と小円筋、上腕三頭筋長頭、上腕骨によって形成されます。
  5. 肩甲下筋
    誤りです。
    肩甲下筋は肩甲骨の前面に位置し、肩関節の内旋に寄与しますが、腋窩隙の構造に直接関与しません。

ワンポイントアドバイス

外側腋窩隙は、肩甲骨の筋や骨構造の理解を深める上で重要です。この隙間には、腋窩神経後上腕回旋動脈が通るため、機能障害や外傷時の診断に役立ちます。内側腋窩隙(小円筋と大円筋の間)との違いも理解しておくと良いでしょう。