標準予防策(standard precautions)において、操作の後だけに手指衛生が必要なのはどれか。
- 気管吸引
- 血圧測定
- 脈拍測定
- 体温測定
- ベッド柵の操作
解答解説
正解は5. ベッド柵の操作です。
解説
標準予防策では、手指衛生が感染予防の基本となります。特に、患者の体液や分泌物、非健常皮膚、粘膜などに触れる可能性がある操作前後には、手指衛生を徹底する必要があります。一方、患者と直接接触しない操作(例:ベッド柵の操作)は、患者の環境に触れるため、操作後にのみ手指衛生が必要となります。
各選択肢の解説:
- 気管吸引
気管吸引では、体液や分泌物への直接的な接触が予想されるため、操作前後に手指衛生が必要です。 - 血圧測定
血圧測定は患者の皮膚に触れる行為であり、感染予防のため、操作前後の手指衛生が推奨されます。 - 脈拍測定
脈拍測定も同様に患者の皮膚に触れる行為です。操作前後に手指衛生が必要です。 - 体温測定
体温測定でも、直接接触する場合には操作前後の手指衛生が必要となります。 - ベッド柵の操作
ベッド柵は患者の環境に属し、体液や分泌物に直接触れる可能性が低いため、操作後にのみ手指衛生を行えば十分です。
ワンポイントアドバイス
標準予防策では、どの操作で手指衛生が必要かを区別することが重要です。患者の皮膚や体液、分泌物に触れる操作は前後に、環境のみ触れる場合は操作後に手指衛生を行うという基本を覚えておきましょう。この区別を理解しておくことで、臨床現場でも適切な感染予防を実践できます。