第59回

第59回理学療法士国家試験 午後問題57

後腹膜に存在するのはどれか。2つ選べ。

  1. 空腸
  2. 腎臓
  3. 横行結腸
  4. 十二指腸

解答解説

正解は「3」と「5」です。

後腹膜(retroperitoneum)は、腹膜の後方に位置し、腹膜で完全に覆われていない臓器が含まれる領域です。後腹膜に存在する臓器には、腎臓や十二指腸(主に第2〜第4部)などが含まれます。他の選択肢に挙がっている臓器は腹膜内臓器または間膜を有する臓器です。

選択肢ごとの解説


  1. 誤りです。胃は完全に腹膜内に包まれている腹膜内臓器であり、後腹膜には含まれません。
  2. 空腸
    誤りです。空腸も腹膜内臓器であり、腸間膜を有して動きが自由な構造になっています。
  3. 腎臓
    正解です。 腎臓は典型的な後腹膜臓器の一つで、後腹膜腔に位置します。
  4. 横行結腸
    誤りです。横行結腸は腸間膜を有する腹膜内臓器で、後腹膜には含まれません。
  5. 十二指腸
    正解です。 十二指腸は第1部が腹膜内臓器ですが、第2部〜第4部は後腹膜に位置しています。

ワンポイントアドバイス

後腹膜臓器は腎臓、膵臓、十二指腸(第2〜第4部)、副腎、大動脈、下大静脈などが含まれます。一部の臓器は部位ごとに腹膜内臓器と後腹膜臓器に分かれるため、その位置関係を明確に理解しておくことが重要です。