関節リウマチの脊椎病変で最も多いのはどれか。
- 黄色靱帯骨化
- 環軸椎亜脱臼
- 後縦靱帯骨化
- 脊柱側弯
- 腰椎椎間板ヘルニア
解答解説
正解は2. 環軸椎亜脱臼です。
解説
関節リウマチ(RA)は、関節だけでなく、脊椎においても特有の病変を引き起こします。特に、頚椎に影響を及ぼすことが多く、以下の特徴が知られています。
- 環軸椎亜脱臼:関節リウマチでは環椎(C1)と軸椎(C2)を繋ぐ靱帯が侵されることで、環軸椎が不安定になり、亜脱臼を引き起こします。この病変が最も頻度が高いです。
- 頚椎病変は進行すると脊髄圧迫や神経症状を引き起こすことがあります。
各選択肢の解説
- 黄色靱帯骨化
黄色靱帯が骨化する疾患は後縦靱帯骨化症(OPLL)などで見られますが、関節リウマチに特有ではありません。
→ 不適切 - 環軸椎亜脱臼
関節リウマチにおける脊椎病変で最も頻度が高いのが環軸椎亜脱臼です。頚椎の不安定性や圧迫症状を生じるため、早期発見と治療が重要です。
→ 正解 - 後縦靱帯骨化
後縦靱帯骨化症(OPLL)は脊椎の靱帯が骨化する疾患であり、関節リウマチとの直接的な関連性は少ないです。
→ 不適切 - 脊柱側弯
脊柱側弯は思春期などの成長期に多い疾患であり、関節リウマチに特異的な病変ではありません。
→ 不適切 - 腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは加齢や外傷などが原因で、関節リウマチ特有の病変ではありません。
→ 不適切
ワンポイントアドバイス
関節リウマチ患者の頚椎病変では、特に環軸椎亜脱臼の早期発見が重要です。治療を怠ると脊髄圧迫など深刻な神経症状を引き起こすリスクがあるため、首の痛みや神経症状がある場合は頚椎の画像診断が必須です。