歩行において下腿義足の初期内転角が不足しているときに生じる現象はどれか。
- 断端外側遠位部に圧迫感が生じる。
- 断端内側遠位部に圧迫感が生じる。
- 踏接地時に義足足部が回旋する。
- 義足の足部外側が浮き上がる。
- 歩幅が広い。
解答解説
正解は1. 断端外側遠位部に圧迫感が生じるです。
解説
下腿義足において、義足ソケットの初期内転角は、断端と義足ソケットの適合を調整する重要な要素です。初期内転角が不足していると、以下のような問題が生じます:
- 義足が外側に傾く形になり、体重が義足側の外側にかかりやすくなります。
- その結果、断端の外側遠位部に圧迫が集中し、圧迫感や痛みが生じることがあります。
各選択肢の解説
- 断端外側遠位部に圧迫感が生じる
初期内転角が不足すると、義足が外側に倒れた状態になり、断端外側遠位部への圧迫が増加します。
→ 正解 - 断端内側遠位部に圧迫感が生じる
初期内転角が過剰になった場合、断端の内側遠位部に圧迫がかかることがありますが、本問の条件には当てはまりません。
→ 不適切 - 踏接地時に義足足部が回旋する
義足足部の回旋は、ソケットの適合不良や、義足の足部の調整不良が原因で起こりますが、初期内転角不足が直接の原因ではありません。
→ 不適切 - 義足の足部外側が浮き上がる
初期内転角が不足している場合、むしろ足部外側に体重がかかるため、浮き上がることはありません。
→ 不適切 - 歩幅が広い
初期内転角不足が歩幅に直接影響を及ぼす可能性は低いです。
→ 不適切
ワンポイントアドバイス
初期内転角が不足すると、義足が外側に倒れるような動きになり、圧迫感が外側遠位部に集中します。一方、内転角が過剰だと内側遠位部に圧迫感が生じます。義足の調整問題に関する質問は、具体的な影響部位や動作を押さえることが大切です。