右頭頂葉障害で特徴的な症状はどれか。
- 警官の敬礼のまねができない。
- 顔を見ただけでは誰か分からない。
- 歯ブラシで歯を磨くことができない。
- 料理を段取り良く行うことができない。
- 服の左右の袖に腕を通すことができない。
解答解説
正解は5. 服の左右の袖に腕を通すことができないです。
解説
右頭頂葉の障害では、空間認知の障害が特徴的です。空間の把握や身体の位置感覚が損なわれることにより、日常的な動作や行動に影響が出ます。
各選択肢の解説
- 警官の敬礼のまねができない
これは「観念運動失行」と呼ばれる症状で、頭頂葉障害で見られる可能性がありますが、右頭頂葉に限った特徴ではありません。
→ 不適切。 - 顔を見ただけでは誰か分からない
これは「相貌失認」と呼ばれ、右側の側頭葉後部の障害に関連する症状です。頭頂葉障害には該当しません。
→ 不適切。 - 歯ブラシで歯を磨くことができない
これは「観念失行」に関連しますが、右頭頂葉ではなく左頭頂葉障害に関連することが多いです。
→ 不適切。 - 料理を段取り良く行うことができない
これは遂行機能障害による可能性があり、前頭葉障害でよく見られる症状です。
→ 不適切。 - 服の左右の袖に腕を通すことができない
これは右頭頂葉障害による「半側空間無視」に起因する症状です。特に左側の空間が無視されるため、服を正しく着ることが困難になります。
→ 適切。
ワンポイントアドバイス
右頭頂葉障害では、半側空間無視や身体の一部を認識できない(身体失認)といった症状が特徴です。このような空間認知に関する問題は、頭頂葉の働き(空間や身体の位置関係の把握)を理解することが重要です。