第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題25

主観的幸福感を評価できるのはどれか。

  1. FIM
  2. Katz Index
  3. PGC モラールスケール改訂版
  4. 老研式活動能力指標
  5. SF-36

解答解説

正解は3. PGC モラールスケール改訂版です。

解説

PGC モラールスケール改訂版は、高齢者の主観的幸福感を評価するために用いられるスケールです。心理的、社会的要因を含む幸福感の状態を数値化できるため、精神的健康の指標としても重要です。

各選択肢の評価

  1. FIM(Functional Independence Measure)
    ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の自立度を評価する指標で、主にリハビリテーションや介護分野で用いられます。主観的幸福感の評価には適していません。不適切です。
  2. Katz Index
    ADLの基本的な項目(食事、排泄、入浴、移動など)を評価する指標です。主観的幸福感の評価には用いられません。不適切です。
  3. PGC モラールスケール改訂版
    高齢者の主観的幸福感を測定するために開発されたスケールで、社会的孤立感や満足度、心の安定性などを評価します。正解です。
  4. 老研式活動能力指標
    高齢者の身体的・社会的活動の能力を評価する指標であり、主観的幸福感ではなく、主に活動能力に焦点を当てます。不適切です。
  5. SF-36(Short Form-36 Health Survey)
    健康関連のQOL(Quality of Life)を評価する尺度で、身体的・精神的健康に関する幅広い情報を提供しますが、主観的幸福感のみに特化しているわけではありません。不適切です。

ワンポイントアドバイス

PGC モラールスケールのような主観的幸福感を評価する指標は、高齢者の生活の質を向上させるアプローチにおいて重要です。一方で、FIMやKatz IndexはADLや機能的な自立度の評価に特化しているため、混同しないよう注意してください。