第59回理学療法士国家試験　午後問題55

一次ニューロンの細胞体が主に存在する部位はどれか。

1. 後角
2. 後索
3. 前角
4. 側索
5. 後根神経節

解答解説

正解は「5」です。

一次ニューロンは感覚情報を伝達するニューロンで、その細胞体は後根神経節（dorsal root ganglion）に存在します。後根神経節は、末梢からの感覚情報を受け取り、脊髄に伝達する重要な部位です。後根神経節にある細胞体は、偽単極性ニューロンで構成されています。

選択肢ごとの解説

1. 後角
   後角は、脊髄の灰白質の一部で、感覚情報が伝えられる部位ですが、一次ニューロンの細胞体は存在しません。後角には二次ニューロンの細胞体が存在します。
2. 後索
   後索は脊髄の白質部分で、感覚情報を脳に伝える経路（後索-内側毛帯系）を構成します。一次ニューロンの細胞体はありません。
3. 前角
   前角は、運動ニューロンの細胞体が存在する部位であり、感覚情報には関与しません。
4. 側索
   側索は脊髄の白質部分で、上行性・下行性の神経経路が通ります。一次ニューロンの細胞体は存在しません。
5. 後根神経節
   正解です。 後根神経節には一次ニューロンの細胞体が存在し、末梢から感覚情報を受け取り脊髄に伝えます。

ワンポイントアドバイス

感覚ニューロンの一次ニューロンは後根神経節に細胞体が存在します。一方で、運動ニューロンの細胞体は前角にある点を区別して覚えておきましょう。感覚経路と運動経路の構造を整理しておくことが試験対策に役立ちます。