第53回

第53回理学療法士国家試験 午前問題23

歩行について正しいのはどれか。

  1. 身長が高いほど重複歩距離は短くなる。
  2. 進行方向と足の長軸がなす角度を足角という。
  3. 両脚支持期は歩行速度が速くなると長くなる。
  4. 水平方向の進行方向に対して垂直方向の両足の間を歩幅という。
  5. 一側の踵が接地してから再び接地するまでの時間をステップ時間という。

解答解説

正解は2. 進行方向と足の長軸がなす角度を足角という。です。

解説

歩行に関する基本的な用語の定義を理解することは、歩行解析の基礎です。選択肢2で述べられる足角は、進行方向と足の長軸がなす角度を指し、外旋する形で表現されることが多いです。

各選択肢の評価

  1. 身長が高いほど重複歩距離は短くなる。
    重複歩距離は両足が同時に地面についている距離で、歩行速度や歩幅に影響されるため、身長とは直接的な関係がありません。不適切です。
  2. 進行方向と足の長軸がなす角度を足角という。
    足角(トウアングル)は正しい歩行解析用語で、歩行中の足の外旋度合いを測定する指標です。正解です。
  3. 両脚支持期は歩行速度が速くなると長くなる。
    歩行速度が速くなると両脚支持期は短くなるのが一般的です。不適切です。
  4. 水平方向の進行方向に対して垂直方向の両足の間を歩幅という。
    両足の間の距離は歩幅ではなく歩隔(ステップ幅)と呼びます。不適切です。
  5. 一側の踵が接地してから再び接地するまでの時間をステップ時間という。
    一側の踵が接地してから次に同じ側の踵が接地するまでの時間は、ストライド時間と呼びます。不適切です。

ワンポイントアドバイス

歩行に関連する用語(足角、ストライド、ステップ、歩幅、歩隔など)は、基本的な解剖学用語とともに正確に理解することが重要です。試験でも頻出分野なので、用語の意味を区別して覚えましょう。