第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題89

CRPS type Iに分類されるのはどれか。2つ選べ。

  1. 幻肢痛
  2. 視床痛
  3. 肩手症候群
  4. Sudeck骨萎縮
  5. 帯状疱疹後神経痛

解答解説

正解は3. 肩手症候群4. Sudeck骨萎縮です。

CRPS type Ⅰ(Complex Regional Pain Syndrome Type I)は、明確な神経損傷がない場合の症候群で、肩手症候群やSudeck骨萎縮が分類されます。

各選択肢の解説

  1. 幻肢痛
    この選択肢は誤りです。
    幻肢痛は末梢神経の切断後に見られるもので、CRPS Type Ⅰではなく、Type Ⅱに近い症状です。
  2. 視床痛
    この選択肢は誤りです。
    視床痛は脳卒中後に発生する疼痛で、CRPS Type Iには該当しません。
  3. 肩手症候群
    この選択肢が正解です。
    肩手症候群はCRPS Type Iに分類され、手の腫脹や痛みを特徴とします。
  4. Sudeck骨萎縮
    この選択肢が正解です。
    Sudeck骨萎縮はCRPS Type Iに該当し、痛みと共に骨萎縮が見られます。
  5. 帯状疱疹後神経痛
    この選択肢は誤りです。
    帯状疱疹後神経痛は感染後の神経障害によるもので、CRPSに分類されません。

ワンポイントアドバイス

CRPS Type IとType IIの違いを理解し、肩手症候群やSudeck骨萎縮がType Iに該当することを覚えておきましょう。Type IIは明確な神経損傷が原因です。手症候群やSudeck骨萎縮はtype Iに含まれる代表例です。