第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題64

長期間の有酸素運動の効果として正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 安静時血圧の上昇
  2. 安静時心拍数の上昇
  3. 最大心拍出量の増加
  4. 骨格筋の毛細血管網の発達
  5. 安静時の交感神経の緊張亢進

解答解説

正解は3. 最大心拍出量の増加4. 骨格筋の毛細血管網の発達です。

長期間の有酸素運動により、心血管系や骨格筋に適応が生じます。これにより、心拍出量が増加し、筋組織の毛細血管網が発達するため酸素供給能力が向上します。

各選択肢の解説

  1. 安静時血圧の上昇
    この選択肢は誤りです。
    長期間の有酸素運動は安静時血圧を低下させる効果があります。特に高血圧の改善に寄与します。
  2. 安静時心拍数の上昇
    この選択肢は誤りです。
    有酸素運動の効果により、安静時心拍数は低下します。これにより心臓の効率が改善されます。
  3. 最大心拍出量の増加
    この選択肢が正解です。
    長期間の有酸素運動により、左心室の容積増加や収縮力の向上が起こり、最大心拍出量が増加します。
  4. 骨格筋の毛細血管網の発達
    この選択肢が正解です。
    有酸素運動により、骨格筋の毛細血管密度が増加し、酸素供給能力が向上します。
  5. 安静時の交感神経の緊張亢進
    この選択肢は誤りです。
    有酸素運動は交感神経活動を抑制し、リラクゼーション効果をもたらします。

ワンポイントアドバイス

有酸素運動の効果は、心血管系(血圧低下、心拍数低下)と筋組織の適応(毛細血管密度増加)が中心です。特に安静時心拍数や毛細血管網の変化は、試験頻出のポイントです。圧の変化も押さえておくことが重要です。