第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題63

視覚で正しいのはどれか。

  1. 明順応には20分程度かかる。
  2. 視神経乳頭は視覚受容器を欠く。
  3. ビタミンC欠乏で夜盲症となる。
  4. 近視では網膜の後方に焦点を結ぶ。
  5. 毛様体筋は遠くを見るときに収縮する。

解答解説

正解は2. 視神経乳頭は視覚受容器を欠くです。

視神経乳頭は視神経が眼球から出る部分で、視細胞が存在しないため、視覚を受容できず盲点を形成します。他の選択肢は視覚の生理や病態に関する誤りを含みます。

各選択肢の解説

  1. 明順応には20分程度かかる。
    この選択肢は誤りです。
    明順応(明るい場所に目が慣れる)は数分で完了します。暗順応(暗い場所に目が慣れる)には約20分かかります。
  2. 視神経乳頭は視覚受容器を欠く。
    この選択肢が正解です。
    視神経乳頭には視細胞が存在しないため、視覚情報を受容できず、盲点として知られています。
  3. ビタミンC欠乏で夜盲症となる。
    この選択肢は誤りです。
    夜盲症はビタミンAの欠乏によって引き起こされます。ビタミンC欠乏は関係ありません。
  4. 近視では網膜の後方に焦点を結ぶ。
    この選択肢は誤りです。
    近視では焦点が網膜の手前に結ばれるため、遠くの物が見えづらくなります。
  5. 毛様体筋は遠くを見るときに収縮する。
    この選択肢は誤りです。
    毛様体筋は近くを見るときに収縮し、遠くを見るときは弛緩します。

ワンポイントアドバイス

視覚に関連する問題では、明順応・暗順応の違い盲点の原因となる視神経乳頭、および近視や遠視の光学的特性を正確に理解することが重要です。特に試験では暗順応やビタミンAとの関係がよく問われますので注意しましょう。視の光学的特性も重要なポイントです。