発症後 2 時間の脳梗塞において典型的な画像所見はどれか。
- 単純 CT での高吸収域
- 単純 CT での低吸収域
- MRI の T1 強調像での高信号領域
- MRI の T2 強調像での高信号領域
- MRI の拡散強調像での高信号領域
解答解説
正解は5.MRI の拡散強調像での高信号領域です。
発症早期の脳梗塞では、MRIの拡散強調像(DWI)が最も感度が高く、梗塞部位が高信号域として明瞭に描出されます。一方、CTやT1/T2強調像では発症直後の変化を捉えるのが難しい場合があります。
各選択肢の解説
- 単純CTでの高吸収域
この選択肢は誤りです。高吸収域は出血性病変(脳出血など)で見られる所見です。 - 単純CTでの低吸収域
この選択肢は誤りです。低吸収域は脳梗塞で見られる可能性がありますが、発症直後のCTでは明瞭に描出されないことが多いです。 - MRIのT1強調像での高信号領域
この選択肢は誤りです。T1強調像では急性期の脳梗塞を明確に描出することは困難です。 - MRIのT2強調像での高信号領域
この選択肢は誤りです。T2強調像では虚血性病変が検出されることがありますが、急性期(発症後数時間)には不向きです。 - MRIの拡散強調像での高信号領域
この選択肢が正解です。急性期脳梗塞の最適な検出方法で、発症直後から診断が可能です。
ワンポイントアドバイス
脳梗塞の画像診断では、発症からの経過時間に応じてCTとMRIの特性を使い分けます。特に急性期ではMRIの拡散強調像が最も有用であることを覚えておきましょう。