第58回

第58回理学療法士国家試験 午後問題59

動脈の触知部位で正しいのはどれか。

解答解説

正解は4. 足背動脈です。

足背動脈は、足背部(足の甲)の第1中足骨と第2中足骨の間を走行しており、触診可能な部位として知られています。図で示された他の動脈は触知部位が不正確であったり、触知に適さない位置を示しているため、誤りです。

各選択肢の解説

  1. 腋窩動脈
    この選択肢は誤りです。
    腋窩動脈は腋窩の深部に位置しており、脂肪や筋肉に覆われているため、触診が難しいです。
  2. 後脛骨動脈
    この選択肢は誤りです。
    後脛骨動脈は足関節の内果の後方で触知されますが、図の位置が正確ではありません。
  3. 総頸動脈
    この選択肢は誤りです。
    総頸動脈は頸部の胸鎖乳突筋の前縁で触知可能ですが、図の位置はやや不正確です。
  4. 足背動脈
    この選択肢が正解です。
    足背動脈は足の甲の中央で触診可能な部位として適切に示されています。
  5. 橈骨動脈
    この選択肢は誤りです。
    橈骨動脈は前腕の橈側(親指側)で触知可能ですが、図の位置が正確ではありません。

ワンポイントアドバイス

動脈触診は、臨床評価で重要なスキルです。触診可能な主な動脈(橈骨動脈、足背動脈、総頸動脈、後脛骨動脈など)の位置や触診方法を正確に覚えておきましょう。特に足背動脈は末梢循環の評価に重要で、動脈の触知が弱い場合、血流障害を疑います。