第59回

第59回理学療法士国家試験 午後問題36

二重積の規定因子はどれか。2つ選べ。

  1. 呼吸数
  2. 心拍数
  3. 一回拍出量
  4. 収縮期血圧
  5. 動静脈酸素較差

解答解説

正解は「2」と「4」です。

二重積(Rate Pressure Product, RPP)は、心臓の仕事量や酸素需要の指標として用いられます。二重積は以下の式で計算されます。

二重積の計算式

二重積 = 心拍数(HR) × 収縮期血圧(SBP)

そのため、規定因子は「心拍数」と「収縮期血圧」です。他の選択肢は二重積の計算に直接関与しません。

選択肢ごとの解説

  1. 呼吸数
    呼吸数は換気量に関連する因子であり、二重積の計算には関与しません。
  2. 心拍数
    正解です。心拍数は心臓のポンプ活動の頻度を示し、二重積の主要な要素です。
  3. 一回拍出量
    一回拍出量は心拍出量の計算に必要な要素ですが、二重積の計算には使用されません。
  4. 収縮期血圧
    正解です。収縮期血圧は心臓が血液を送り出す際の圧力を示し、二重積のもう一つの主要な要素です。
  5. 動静脈酸素較差
    動静脈酸素較差は、酸素供給と消費のバランスに関与しますが、二重積には関与しません。

ワンポイントアドバイス

二重積は心臓の負荷を簡便に評価する指標として、リハビリテーションや運動負荷試験でよく使用されます。試験対策では、「心拍数 × 収縮期血圧」という計算式を確実に覚えておきましょう。また、臨床的な意義として、心筋酸素消費量の指標であることを理解しておくと応用が利きます。