第59回

第59回理学療法士国家試験 午後問題33

Brunnstrom法ステージⅣの判定基準で正しいのはどれか。

  1. 座位で肩関節90度外転が可能。
  2. 肘関節伸展位で肩関節90度屈曲し前腕の回内外が可能。
  3. 手指で対向つまみが可能。
  4. 座位で下腿部の内外旋が可能。
  5. 座位で踵接地での足関節背屈が可能。

解答解説

正解は「5」です。

Brunnstrom法のステージⅣは、反射的な共同運動パターンから部分的に脱出し、より選択的な動作が可能になり始める段階です。座位で踵を接地した状態で足関節背屈が可能になることが下肢の判定基準の一つです。これにより、患者が協調性のある運動を部分的に取り戻していることが評価されます。他の選択肢は、ステージⅤやⅥ、または判定基準に該当しない動作です。

選択肢ごとの解説

  1. 座位で肩関節90度外転が可能。
    肩関節外転は上肢の選択的運動能力を評価しますが、90度外転が可能になるのはステージⅤに該当します。
  2. 肘関節伸展位で肩関節90度屈曲し前腕の回内外が可能。
    前腕の回内外運動を伴う肩関節の選択的な運動はステージⅤ以降の基準です。
  3. 手指で対向つまみが可能。
    対向つまみの動作は手指の器用さを表し、これはステージⅤからⅥの段階で可能になります。
  4. 座位で下腿部の内外旋が可能。
    下腿部の内外旋動作は下肢におけるステージⅤ以降で見られる機能です。
  5. 座位で踵接地での足関節背屈が可能。
    正解です。 ステージⅣの下肢の判定基準に含まれる重要な動作で、共同運動パターンからの脱出を示す指標です。

ワンポイントアドバイス

Brunnstrom法の各ステージでは、反射的な動作から選択的で協調性のある動作へと移行する過程を評価します。試験では、上肢と下肢での判定基準を整理し、ステージごとの特徴を確実に覚えておくことが重要です。