運動療法を受ける患者の自己効力感が低下する可能性が高いのはどれか。
- 運動療法時に医療者が励ます。
- 運動後の疲労は問題ないことを説明する。
- 既に退院した患者の成功した治療例を伝える。
- 類似した事柄に対して過去に成功体験がある。
- 達成が困難な高い目標の運動課題を初めに設定する。
解答解説
正解は「5」です。
達成が困難な高い目標を初めに設定することは、患者の自己効力感を低下させる大きな要因です。
高すぎる目標は達成が難しく、患者が失敗を繰り返すことで自信を失い、自己効力感が低下するリスクを高めます。自己効力感を向上させるためには、現実的で達成可能な課題を設定し、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。
選択肢ごとの解説
- 運動療法時に医療者が励ます。
医療者の励ましは患者のモチベーション向上に有効で、自己効力感を高める適切な行動です。 - 運動後の疲労は問題ないことを説明する。
運動後の疲労が正常であることを説明することで、患者の不安を軽減し、運動療法への信頼感や自己効力感を向上させる可能性があります。 - 既に退院した患者の成功した治療例を伝える。
他者の成功体験は、患者が自分にもできると感じる助けとなり、自己効力感を高める方法として有効です。 - 類似した事柄に対して過去に成功体験がある。
過去の成功体験は、自己効力感を高める最も効果的な要因の一つです。 - 達成が困難な高い目標の運動課題を初めに設定する。
正解です。無理な目標設定は失敗を招きやすく、自己効力感を低下させる原因となります。目標は患者の能力や状態に応じて段階的に設定する必要があります。
ワンポイントアドバイス
患者の自己効力感を高めるためには、現実的な目標設定、小さな成功体験の提供、医療者の適切な励ましが重要です。 また、成功事例や過去の経験を共有することで、患者の自信とモチベーションを向上させることができます。