第59回

第59回理学療法士国家試験 午後問題29

動的バランス能力評価検査はどれか。

  1. 10 m歩行テスト
  2. 6分間歩行テスト
  3. Trunk control test
  4. Functional reach test
  5. 片脚立位バランステスト

解答解説

正解は「4」です。

Functional reach test(機能的リーチテスト)は、立位で前方に手を伸ばしながら体幹を前方へ移動させるテストであり、動的バランス能力を評価します。このテストでは、重心を前方に移動させた際のバランス制御能力を測定します。他の選択肢は動的バランス能力の直接的評価ではなく、歩行能力や静的バランスを測定するものです。

選択肢ごとの解説

  1. 10 m歩行テスト
    歩行速度や効率を評価する検査で、バランス能力そのものの測定ではありません。動的バランスの直接的評価には含まれません。
  2. 6分間歩行テスト
    持久力や全身運動能力を測定する検査で、バランス能力の評価には適していません。
  3. Trunk control test
    座位での体幹コントロール能力を評価するもので、主に体幹機能の静的な評価に焦点を当てています。
  4. Functional reach test
    正解です。このテストは動的バランス能力を直接評価するために広く用いられています。前方への重心移動時のバランス維持能力が評価可能です。
  5. 片脚立位バランステスト
    これは静的バランス能力を評価する検査であり、動的バランス能力の評価には該当しません。

ワンポイントアドバイス

動的バランス能力を評価するテストは、重心移動時のバランス制御を測定するものが多いです。Functional reach test以外にも、TUG(Timed Up and Go)テストなどが動的バランス評価に用いられることを覚えておくと、試験対策に役立ちます。