第58回

第58回理学療法士国家試験 午前問題89

Colles 骨折で正しいのはどれか。

  1. 成人より小児に多い。
  2. 尺骨遠位端の骨折である。
  3. 遠位骨片は掌側に転位する。
  4. 合併症に正中神経損傷がある。
  5. 骨折の分類には Garden 分類が用いられる。

解答解説

正解は4.合併症に正中神経損傷があるです。

Colles骨折は、橈骨遠位端の骨折で、高齢者や骨粗鬆症のある人に多く見られます。遠位骨片は通常、背側に転位します。また、正中神経が圧迫されることにより、正中神経損傷が合併症として見られることがあります。

各選択肢の解説

  1. 成人より小児に多い。
    この選択肢は誤りです。Colles骨折は成人(特に高齢者)に多く、小児ではまれです。
  2. 尺骨遠位端の骨折である。
    この選択肢は誤りです。Colles骨折は橈骨遠位端の骨折で、尺骨は関与しません。
  3. 遠位骨片は掌側に転位する。
    この選択肢は誤りです。遠位骨片は背側に転位するのが特徴です。
  4. 合併症に正中神経損傷がある。
    この選択肢が正解です。Colles骨折では、転位した骨片が正中神経を圧迫することがあり、感覚や運動障害を引き起こす場合があります。
  5. 骨折の分類にはGarden分類が用いられる。
    この選択肢は誤りです。Garden分類は大腿骨頸部骨折に用いられる分類で、Colles骨折とは無関係です。

ワンポイントアドバイス

Colles骨折の特徴として、橈骨遠位端骨折、遠位骨片の背側転位、正中神経損傷の合併を覚えておきましょう。骨折分類についても適切な適用例を整理しておくと試験で役立ちます。