第58回

第58回理学療法士国家試験 午前問題77

末梢神経の脱髄がみられるのはどれか。

  1. 多発性硬化症
  2. de Quervain 病
  3. 進行性核上性麻痺
  4. 腰部脊柱管狭窄症
  5. Guillain-Barré 症候群

解答解説

正解は5.Guillain-Barré 症候群です。

Guillain-Barré症候群は末梢神経の急性脱髄を特徴とする疾患です。免疫介在性の疾患で、急激な筋力低下や感覚障害を伴います。他の選択肢は末梢神経脱髄とは関係がありません。

各選択肢の解説

  1. 多発性硬化症
    この選択肢は誤りです。多発性硬化症は中枢神経系(脳・脊髄)の脱髄疾患で、末梢神経は影響を受けません。
  2. de Quervain病
    この選択肢は誤りです。de Quervain病は腱鞘炎であり、神経や脱髄とは関係ありません。
  3. 進行性核上性麻痺
    この選択肢は誤りです。進行性核上性麻痺は中枢神経系の変性疾患で、脱髄ではありません。
  4. 腰部脊柱管狭窄症
    この選択肢は誤りです。腰部脊柱管狭窄症は、神経根や馬尾神経の圧迫による障害であり、脱髄ではありません。
  5. Guillain-Barré症候群
    この選択肢が正解です。Guillain-Barré症候群は、末梢神経の急性脱髄が特徴で、免疫系の異常が原因です。

ワンポイントアドバイス

Guillain-Barré症候群は、ウイルス感染後に発症することが多い自己免疫性疾患です。末梢神経の脱髄疾患として頻出なので、その特徴や診断を押さえておきましょう。