エリスロポエチンの産生を促進するのはどれか。
- 血圧の低下
- 血糖値の低下
- 腎機能の低下
- 動脈血酸素分圧の低下
- 血中カルシウム濃度の低下
解答解説
正解は4. 動脈血酸素分圧の低下です。
解説
エリスロポエチン(EPO)は腎臓で主に産生されるホルモンで、低酸素状態に応じてその産生が促進されます。以下に各選択肢について説明します。
- 血圧の低下
血圧の低下自体はエリスロポエチン産生に直接影響を及ぼしません。 - 血糖値の低下
血糖値の低下はエリスロポエチンの産生とは無関係です。 - 腎機能の低下
腎機能が低下すると、エリスロポエチンの産生はむしろ減少します。そのため、腎性貧血が起こる場合があります。この選択肢は誤りです。 - 動脈血酸素分圧の低下
動脈血酸素分圧(PaO2)が低下すると、低酸素を感知した腎臓がエリスロポエチンの分泌を促進し、赤血球の産生を増加させます。これにより、酸素運搬能力を向上させる適応反応が働きます。この選択肢が正解です。 - 血中カルシウム濃度の低下
血中カルシウム濃度の低下は副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌を刺激しますが、エリスロポエチンとは無関係です。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
エリスロポエチンの役割は、低酸素状態において赤血球の産生を促進し、酸素運搬能力を高めることです。慢性腎臓病ではエリスロポエチンの産生が低下し、貧血を引き起こします。このような疾患の病態も併せて理解しておくと良いでしょう。