第58回

第58回理学療法士国家試験 午前問題70

足部内側縦アーチの維持に最も関与するのはどれか。

  1. 三角靱帯
  2. 長足底靱帯
  3. 後脛骨筋
  4. 足底筋
  5. 第三腓骨筋

解答解説

正解は3.後脛骨筋です。

足部の内側縦アーチは、足の衝撃吸収や体重支持に重要な役割を果たします。このアーチの維持に関与する主要な構造は、後脛骨筋、長趾屈筋、母趾屈筋などの筋肉、足底腱膜、春靱帯(踵舟靱帯)などの靱帯です。特に後脛骨筋は、アーチを支える筋肉の中で最も大きな役割を果たします。収縮により内側縦アーチを持ち上げると同時に、足部の内反や内側安定性にも寄与します。

各選択肢の解説

  1. 三角靱帯
    この選択肢は誤りです。三角靱帯は足関節の内側を支持する靱帯で、内側縦アーチの維持には直接関与しません
  2. 長足底靱帯
    この選択肢は誤りです。長足底靱帯は足部の外側縦アーチに関与し、内側縦アーチには関与しません
  3. 後脛骨筋
    この選択肢が正解です。後脛骨筋は、足部内側縦アーチの最も重要な支持筋であり、弓状構造を維持します。
  4. 足底筋
    この選択肢は誤りです。足底筋はアーチ構造の補助的な筋で、内側縦アーチには主要な役割を果たしません。
  5. 第三腓骨筋
    この選択肢は誤りです。第三腓骨筋は足の外側に位置し、内側縦アーチとは無関係です。

ワンポイントアドバイス

内側縦アーチの主要構成要素は以下の3つです:

  • 靱帯:春靱帯(踵舟靱帯)が特に重要
  • 筋肉:後脛骨筋、長趾屈筋、母趾屈筋
  • 腱膜:足底腱膜
    これらを把握しておくと、アーチ関連の問題に正確に対処できます。