神経麻痺と起こり得る症状の組合せで正しいのはどれか。
- 橈骨神経麻痺 ――― 下垂指
- 尺骨上神経麻痺 ――― Phalen徴候
- 前骨間神経麻痺 ――― 涙滴徴候
- 大腿神経麻痺 ――― 下垂足
- 副神経麻痺 ――― 翼状肩甲
解答解説
正解は3. 前骨間神経麻痺 ――― 涙滴徴候です。
解説
- 橈骨神経麻痺 ――― 下垂指
橈骨神経麻痺では手関節や手指の伸展ができなくなり、「下垂手」を引き起こします。「下垂指」という表現は不適切であり、この選択肢は誤りです。 - 尺骨上神経麻痺 ――― Phalen徴候
Phalen徴候は正中神経麻痺(手根管症候群)に関連する徴候です。尺骨神経麻痺とは無関係のため誤りです。 - 前骨間神経麻痺 ――― 涙滴徴候
前骨間神経(正中神経の枝)の麻痺では、母指と示指の屈曲ができなくなり、丸を作る動作が困難になります。この状態を「涙滴徴候」と呼び、正しい選択肢です。 - 大腿神経麻痺 ――― 下垂足
下垂足は腓骨神経麻痺でみられる症状であり、大腿神経麻痺ではありません。この選択肢は誤りです。 - 副神経麻痺 ――― 翼状肩甲
翼状肩甲は長胸神経麻痺でみられる症状であり、副神経麻痺では肩挙上や肩甲骨回旋が障害されます。誤りです。
ワンポイントアドバイス
神経麻痺に伴う特徴的な症状や徴候は頻出テーマです。「Phalen徴候(正中神経)」「涙滴徴候(前骨間神経)」など、各神経に関連する具体的な症状を覚えておきましょう。また、「下垂手(橈骨神経麻痺)」「下垂足(腓骨神経麻痺)」などの基本症状も確実に押さえてください。