脳腫瘍とその症状の組合せで正しいのはどれか。
- 下垂体腺腫 ─── 両耳側半盲
- 視神経膠腫 ─── てんかん発作
- 鞍芽腫 ─── 下垂体機能不全
- 聴神経鞘腫 ─── 尿崩症
- 頭蓋咽頭腫 ─── 難聴
解答解説
正解は1です。
下垂体腺腫は、視交叉に圧迫を及ぼすことがあり、両耳側半盲が特徴的な症状として現れます。視交叉は下垂体の近くに位置しており、腺腫が成長すると視神経を圧迫してこの視野障害を引き起こします。
選択肢の解説
- 下垂体腺腫 ─── 両耳側半盲
正解です。下垂体腺腫が視交叉を圧迫すると、両眼の視野の外側(耳側)が欠損する両耳側半盲が起こります。 - 視神経膠腫 ─── てんかん発作
誤りです。視神経膠腫は視神経に発生する腫瘍で、視力低下や視神経萎縮を引き起こしますが、てんかん発作は一般的な症状ではありません。 - 鞍芽腫 ─── 下垂体機能不全
誤りです。鞍芽腫は腫瘍ではなく、下垂体の周囲に発生する奇形組織による病態です。下垂体機能不全は直接的な症状ではありません。 - 聴神経鞘腫 ─── 尿崩症
誤りです。聴神経鞘腫は聴覚障害やめまいが主症状であり、尿崩症は下垂体や視床下部の障害でみられる症状です。 - 頭蓋咽頭腫 ─── 難聴
誤りです。頭蓋咽頭腫は視交叉近くに発生するため、視力低下や視野障害が主症状となり、難聴は関連がありません。
ワンポイントアドバイス
脳腫瘍の症状は、腫瘍の発生部位によって特徴が異なります。
- 下垂体腺腫:両耳側半盲、内分泌異常。
- 聴神経鞘腫:難聴、耳鳴り、めまい。
- 頭蓋咽頭腫:視力低下、内分泌異常。
部位ごとの症状を正確に覚えることで、臨床像を迅速に把握できます。